魚豊原作による舞台「チ。 ―地球の運動について―」のメインキャスト配役とソロビジュアルが公開された。オクジー役は窪田正孝、ヨレンタ役は三浦透子、グラス役などは大貫勇輔、ドゥラカ役などは吉柳咲良、ラファウ/シンガーは小野桜介と駒井末宙のWキャスト、アントニ役などは吹越満、バデーニ役などは成河、ノヴァク役は森山未來が務める。
キャスト陣からはコメントが到着。窪田は「彼のどこまでも真っ直ぐな眼を通して、この地球の感動を観客の皆さんに届けられたらと思います」、三浦は「ただただ学びたかった、学ぶことが好きだった少女が、地動説を愛し、命をかけるにまで至ったその人生を、どこまでも深い思考と心を、誠実に演じたいです」と綴る。森山は「物語の中で『悪役』とされる人物もそれぞれの正義を抱いて生きているはずで、一見残虐かつ許容されるべきでない行為とされるものも、その人物や背景を紐解いていくことで見えてくるものもある。そんな視点で関わりたいと考えています」と語った。
「チ。 ―地球の運動について―」は地球の真理を知ることに魅せられ、命を懸ける人間たちを描いた物語。舞台の演出は、日本ではミュージカル「100万回生きたねこ」や「百鬼オペラ『羅生門』」を手がけてきたイスラエルの演出家・振付家であるアブシャロム・ポラックが務める。舞台は10月8日から東京・新国立劇場での上演を皮切りに、愛知、広島、大阪、福岡を巡る。東京公演のホリプロステージでのチケット最速抽選先行は、6月15日まで。
窪田正孝(オクジー役)コメント
オクジーは現代を象徴するキャラクターだと感じました。
まるでカルマの様に時代や社会の教えに頭を押さえつけられていて、本当の自分を見えなくさせられている。
この地球に、一度きりの人生に、生きていることに未だ感動できていない。
彼のどこまでも真っ直ぐな眼を通して、この地球の感動を観客の皆さんに届けられたらと思います。
三浦透子(ヨレンタ役)コメント
いま私が在る、自由に学び考えられるこの社会は、彼女のような女性の戦いの歴史の上に存在しているのでしょう。ヨレンタという尊い人物を演じることに大きな責任を感じています。ただただ学びたかった、学ぶことが好きだった少女が、地動説を愛し、命をかけるにまで至ったその人生を、どこまでも深い思考と心を、誠実に演じたいです。
大貫勇輔(グラス役など)コメント
グラスの生き様死に様を、全身を思いっきり使って、繊細に大胆に演じたいと思います。
今の段階ではどんなものになるのかわからなすぎるのですが、
素晴らしいキャスト、スタッフ、皆と良いクリエイティブな時間を過ごし、
今まで観たことのないような世界を皆様におとどけできるよう、精一杯楽しみます。
吉柳咲良(ドゥラカ役など)コメント
ドゥラカは、この物語において”学問の外側にいた者が核心に触れていく”存在だと思っています。
「あなたたちが計画を引き継ぐなら、私は想いを引き継ぐ」というセリフにも表れているように、彼女は冷静で観察力に優れ、大人びた一面を持ちながらも、情に厚く、人間味にあふれた人物です。
そして一貫して感じるのは、彼女の強さです。
過酷な環境の中で”生き抜く”ために、信念を持ち続けている。
その芯の強さを大切に、丁寧に演じていきたいと思います。
吹越満(アントニ役など)コメント
先日、チラシ・ポスター用なのかな、写真やあとなんか動画の撮影をしました。まだ、舞台がどういったものになるのか分かっていないのですが、宣伝は大切ですから、、。
衣装が用意されていましたがそれは実際の舞台で着るものではないのでしょう。
と、今の段階の脚本を読ませてもらいましたが、まだ、決定ではないのだそうです。舞台装置などの指示はなくほぼ場面と台詞だけの本でした。。
僕がやるのはアントニと他いくつかの役だそうです。 アントニというひとが、どういうキャラクターかは原作のファンのみなさんの方が詳しいでしょう。
先に言ってしまいますが、僕はマンガではありませんから原作通りのアントニになることは不可能です。
決定していないものと不可能を前にドキドキしている今日この頃です。
そのドキドキは、チ。のファンの皆さまのとは似ているのでしょうか。期待のドキドキと不安のドキドキの違いが分かりません。
今、僕は、風邪を引いたり熱中症にならないように、フィジカルを使うであろう舞台のためにトレーニングをするだけです。
んあ、ここで一句
血池遅値恥
知直乳稚千致治
知家チ。父
以上
成河(バデーニ役など)コメント
バデーニには「孤高」という言葉がよく似合います。それでいて内面には極めて属人的なエゴや狡猾さを併せ持つ徹底した現実主義者。彼の持つ矛盾や静かな葛藤、理性と本能の揺らぎというものに僕はとても惹かれます。地動説を受け渡された事によって彼の中で解き放たれたもの、その正体について考え続けたいと思います。
森山未來(ノヴァク役)コメント
「勝てば官軍」という言葉にあるように、正義というものはその時の状況によって変化するもので、常に同一のものではないと思っています。物語の中で「悪役」とされる人物もそれぞれの正義を抱いて生きているはずで、一見残虐かつ許容されるべきでない行為とされるものも、その人物や背景を紐解いていくことで見えてくるものもある。そんな視点で関わりたいと考えています。
舞台「チ。ー地球の運動についてー」
東京公演
期間:2025年10月8日(水)~10月26日(日)
会場:東京都 新国立劇場 中劇場
料金:S席平日12000円、土日祝12500円、A席平日9500円、土日祝10000円、U-25(25歳以下当日引換券)7000円、Yシート(20歳以下当日引換券)2000円
※U-25、Yシートはホリプロステージのみの取り扱い
愛知公演
期間:2025年2025年11月8日(土)~11月9日(日)
会場:愛知県 御園座
広島公演
期間:2025年11月14日(金)~11月16日(日)
会場:広島県 呉信用金庫ホール
大阪公演
期間:2025年11月21日(金)~11月23日(日・祝)
会場:大阪府 梅田芸術劇場メインホール
福岡公演
期間:2025年11月29日(土)~11月30日(日)
会場:福岡県 J:COM北九州芸術劇場 大ホール
スタッフ・キャスト
原作:魚豊「チ。-地球の運動についてー」(小学館「ビッグスピリッツコミックス」刊)
脚本:長塚圭史
演出:アブシャロム・ポラック
音楽:阿部海太郎
振付:エラ・ホチルド
美術:堀尾幸男
照明:ヨアン・ティボリ
音響:井上正弘
衣裳:廣川玉枝(SOMA DESIGN)
通訳:石丸由紀、吉田真由子
歌唱指導:筒井直子
振付助手:皆川まゆむ
演出助手:神野真理亜
舞台監督:足立充章
主催・企画制作:ホリプロ
キャスト:窪田正孝、三浦透子、大貫勇輔、吉柳咲良、吹越満、成河、森山未來 ほか
ダンサー:皆川まゆむ、川合ロン、加賀谷一肇、笹本龍史、Rion Watry、半山ゆきの
演奏:MUSIC for ISOLATION(竹内理恵、ギデオン・ジュークス)
(コミックナタリー)