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絵画の贋作に端を発した「王国を揺るがす争い」を、
未然に収束させた「偽りの恋人同士」のフィオナとジャイルズ。
褒章授与のため、初めて王宮を訪れたフィオナは、
中庭で、花の手入れをする王弟・グレンヴィル公と出会う。
王弟がフィオナの髪に差してくれたのは、一輪のバラ――。
ある日、異国を常に旅しているフィオナの叔父・レジナルドが突然帰国する。
大喜びするフィオナだったが、レジナルドはそのとき初めて顔を合わせた
「姪の恋人」のジャイルズに、とある疑問を抱く。
「だって君、なにか隠してるよねえ?」
「僕の大事なフィオナは自分の足で歩けるし、歩きたいと言う子だ。
あの子らしさを損なうくらいなら、無理にでも君と引き離したほうがいいかなって思うよ」
そして、二人が「恋人のフリ」をする最後の大舞台・白の離宮の舞踏会で、
突然、何者かに攫われたフィオナは、絶体絶命の危機に――!?