無垢な鬼の子・べなが性に目覚めていく過程が本作の醍醐味。壱に対して感じるムラムラを言語化できず衝動的に夜這いをかけて口付けしてしまったり、自分の昂ぶりに混乱したりと、可愛いんです。春画を見せられることでその感情が何だったのか、自分が壱とどうしたかったのかに気付くのですが、ようやく分かったところで壱に拒絶されてしまいます。壱の拒絶の背景には複雑な過去があるため読んでいて大変もどかしい……！
「口吸いをされたあの日からずっと地獄の中にいる」という何とも美しいフレーズにふたりのすれ違いが凝縮されています。そんな彼らが結ばれるのは、時が経ち一波乱あった後なのですが、その間にべなが成長し体格が逆転するのもまた良し。結ばれるふたりを見るとそれまでが壮絶だったために涙が出てきます……。飲み込みの早いベながすぐにエッチもうまくなり、壱をとろとろにしてしまう姿を是非ご覧下さい。伏線回収がスゴいため、ストーリー重視の方にもオススメです！

＜あらすじ＞
お前も、捨てられたのか？時は江戸。見世物小屋で働く「壱」はバケモノとして捕らえられた少年「べな」と出会い、親元に返そうと二人で脱走する。長屋で身を寄せ合い、ちいさな幸福を一つ一つ手繰り寄せる２人。しかし、べなは人ではなく「鬼の子」で…。

舞台は江戸末期、西洋人貿易商×ワケあり男娼のシンデレラストーリー！
葵という名で男娼として働く小太郎は、ある日客として店に訪れた貿易商のスミスに身請けされることになります。祖国では男色が禁じられているため、小太郎に強く当たるスミスとそれに反発する小太郎という相容れないふたりでしたが、いつしかお互いを意識するように。しかし、小太郎の唯一の家族である弟の死や西洋人を狙う攘夷志士、スミスの部下であり日本人をよく思わないビルなど、数々の試練がふたりを襲います。その中で遺憾なく発揮されるスミスのスパダリ力に注目してください!!そして、そんなスミスに支えられて辛い境遇を背負いながらも前向きに生きる小太郎の姿に胸打たれること間違いなしです。
ストーリーの山場となる部分にちょうど良くエロが散りばめられているのもポイント。前半は着物姿でのおはだけエッチ＆後半は洋装姿での半着衣エッチと一粒で二度美味しい作品となっていますよ～！

＜あらすじ＞
長崎で二百年の歴史を誇る陰間茶屋・月光亭。弟の薬代を稼ぐため男娼になった葵は金にがめつく、客に冷たい“高嶺の花”。いまや月光亭が誇るナンバーワン男娼となっていた。西洋人の貿易商ロバート・スミスに買われた葵。初めて男娼を見て驚くスミスに「汚らわしい」と吐き捨てられ、蔑まれて――！？

江戸の時代……刀と体で語り合う本格人間ドラマがここに！極太な骨が通っているBLでございました！
大河ドラマをまるまる1本見たのと同じくらいの充実感が味わえる、圧倒的に作り込まれた重厚感のあるストーリー。そして登場人物たちの感情変化。ひとりの人間としてそれぞれが生きていて、特に愛した男を殺さねばならないという抗えない状況に振り回される受け・間宮の描かれ方がBL漫画の登場人物のソレではない！全てにおいて手が尽くされたこの作品の感動ポイントはきちんとBLしていること！彼らは、刀で語らい、同時にきちんと体でも通じ合っていたのです。刀を向け合う分、そばにいられるときは激しく愛し合う……。そんな練り込まれたストーリーとエロのミラクルな共存をお楽しみください！

＜あらすじ＞
憎くて愛おしい、命をかけた剣と肉の交わり。稀代の剣の達人・間宮に押しかけ弟子入りした侍・一馬。その真の目的は父の仇討ちだったが、間宮の剣のすさまじい美しさと生き様の寂しさにどんどん惹かれてしまい…

どこかコミカル、しかし胸が締め付けられるような物語……！ストーリーだけ見れば「王道」ですが、「このような話読んだことありませぬ……！(江戸風)」となること間違い無し!!
世界観も死体が薬になったりと少し不気味かつリアルですが、とにかく受けの「雪」が切ない。序盤は人形のように表情が動かない彼が、攻めの松庵と暮らしていくうちに徐々に人間らしくなっていく過程が堪らないのです……！そして松庵もどこか空虚で孤独を抱えている。そんなふたりが共に思い合って感情を持った人間として生きていく姿は尊い、尊すぎるっ!!　そして高橋秀武先生の美麗な絵にも注目してほしいです。刺客に襲われた雪の裸の立ち回りはカッコいい場面なのにエッチすぎて激萌えです。ふたりのHシーンも静かな雰囲気の中悶える雪の表情や切なそうな松庵の様子が堪りません。脇キャラである雪の兄貴分の佐吉は悪役なのに魅力が溢れており、そのおかげで濃密なハラハラドキドキの展開を十分に楽しめること確実です!!

＜あらすじ＞
雪降り積もる中、脇差を手に、瀕死の状態で倒れていた美青年。そんな彼の命を拾った医者の松庵。互いの名も知らぬまま、結ばれていく二人だが…？

「し、シブかっこいい～～!!」となる濃厚な時代物かつ切ないBLである本作。ダブル主人公の千載と草薙が各地を旅して様々な騒動に巻き込まれていくのですが、登場人物たちの生き様が尊すぎる……!!
物語に登場する男たちは皆、自分の愛する人のために辛い選択をしながらも一生懸命生きており、その姿はまさに「漢の中の漢」。読んでいると壮大なストーリーと人の情念、そしてエロすぎる肉体美が織りなす濡れ場に時を忘れてのめりこんでしまうことを約束します。物語の節々で露出度多めなのも萌えポイントのひとつでして、ぜひ彼らの肉体に注目してほしいです～！服の上からでも分かる、躍動感に満ちた筋肉の美しさ……思わずガン見してしまいます！また、着物に褌に入れ墨という見た目も性癖に刺さりまくりで◎。千載と草薙のHシーンは過激アングルのエロ度100%なモノばかり。バッグからのアングルで入れ墨に彩られた身体を締め付ける褌はいやらしくて滾りまくりますよ～!!

＜あらすじ＞
願いを叶える代償に、その者の魂を喰う謎の座頭・千載。奇妙な縁で出会った剣豪・草薙とともに人々の命を賭けた願いと向きあっていく…。妖しく強く、BLの枠を超えた壮大な物語が始まる!

時は江戸。「抱かれてしんぜよう」。熱い恋心を抱きながらも、叶わない恋に焦れる男たちを描いた時代モノBL作品集！10年片思いする役者×先生、吉原の番頭の身請け、画家志望×体を売る少年など、複数のCPが登場しますが、どのCPのストーリーも最後は心が暖かくなる珠玉の王道ストーリーがたっぷり詰まっています。世界観こそ江戸以降という時代設定ですが、難しい言い回しなどもないため、時代モノが初めてという方にもおすすめできますよ！作中には女性と体の関係があるような描写も軽度にありますが、そこがまた話を盛り上げる鍵になっています……！
冬にココアを飲んだような気持ちと満足感を味わえる本作。エグみのない、さっぱりと綺麗なイラストが楽しめるのでBL初心者さんにもおすすめできそうです！

＜あらすじ＞
幼馴染みへの恋心を自覚した、あの日から早十年―ー。
人気女形となった佐根市は、相も変わらず幼馴染み・善介への想いを秘めたまま、“惚れた腫れたは芸の肥やし”と数多の女たちと色恋を繰り返していた。そんなある日、次の演目の役がどうしても掴めず、煮詰まった佐根市は善介の家を訪ねる。しかし、そこで彼の縁談相手だという娘にばったり出くわし――！？

江戸時代の"元祖・壁サー"！？井原西鶴が現代で「男色大鑑」を即売会で出していれば、きっと始発組の出る大物BL作家になっていたかも……。そんな予感をさせる、「男色大鑑」を原作にしたBLが漫画として蘇りました!
美しい小姓に恋をし、身を落としていく武士。仇討ちに命を賭し、男性同士がともに生きるために兄弟分となるふたり、下級役人の同心×坊主の町医者──。命がけの愛や時代背景が、なんとも切なく儚いストーリー……！ストーリーだけではなく、髪をゆった髷(まげ)、額に落ちる髪を艶やかに描く雁皮郎先生のイラストタッチもエロくて必見です！Hシーンのリアルな筋肉や骨格、切なげに眉をしかめる表情も色気たっぷりで必見です！
江戸に生きた男性同士の愛・"衆道"を巡る六つの物語を収録！江戸の社会事情や当時の価値観など、本作を読めばさらに日本の歴史に興味がでるかもしれません！

＜あらすじ＞
花のお江戸を艶やかに、男同士の色恋模様が咲き乱れる――。井原西鶴の「男色大鑑」を原作に、仇討ちに燃える美少年と没落武士の恋、歌舞伎若衆とやんごとなき身分の方の恋などを鮮やかに描くほか、人情味あふれる江戸の長屋で育まれる、同心と町医者の色と恋など、とりどりに彩られた、江戸の男たちの恋模様をお楽しみあれ。

処女なのに淫ら、淫らなのに純真……そんな受けを求めている方にオススメです！受けの美童若旦那の伝次はその名に負けないぐらい麗しく純粋な子で思わず応援したくなります。作中ではコロコロ変わる表情が鮮やかで、特に上目遣いの照れ顔が小動物ぽくて胸キュン……♡そして伝次の乙女な恋心や簪についた傷で一喜一憂するところなどは読んでいて「可愛い〜〜！」と思わずちょんまげ頭を撫でたくなること間違いなし！そしてスイッチが入ると無自覚にどエロイことをしてしまう無自覚淫乱受けなんです…！経験豊富かつ男は抱かないはずの春助がつられて興奮してしまうのも納得のいやらしさを持つ魅惑の美童です。しかも、この2人は会話をしている時よりも無言の時の方がエロい雰囲気が漂っているという異色のカップルなのも見所。無言の中繰り広げられるえっちな戯れに目が離せませぬ〜〜！江戸で繰り広げられるじれったい恋物語をぜひ読んでみてくださいね！

＜あらすじ＞
舞台は江戸。呉服屋の次男坊・伝次は、菩薩のように優しくまじめな美少年。綺麗なものが好きで、特にかんざしが好きな伝次は、ある時、贔屓のかんざし職人・春助と偶然出会い、かんざしを作るところを見せてもらえることになる。浮かれて春助の家まで付いていくが、女と間違われて襲われ、男色に目覚めてしまう！