「お父さん、オレは今お父さんと恋に落ちてーよ」
ハイスぺ年下上司×ゲイの年上部下、ゲイのガテン青年×美中年な子持ちやもめの2カップルのエピソードが収録されている今作。今回は、ゲイのガテン青年×美中年な子持ちやもめカップルの恋をピックアップ！舞台の大道具の仕事をしているコージと小学生の娘をもつたばこ屋店主・史郎のやさしい恋に胸キュン必至です！
何といっても注目すべきは、史郎さんのお風呂上り前後のギャップ。「眼鏡を外したらイケメンでした」というシチュは萌えの王道ですが、普段はヒゲ＆眼鏡でもっさりとした冴えないおじさんの史郎さんがお風呂上がりはびっくりするほど美人に......！というシチュエーションに萌えが止まりません！
お互いにゲイだと分かりながらもあと一歩が踏み出せないふたりにもだもだしつつ、娘のみちるのかわいさにも癒されて、あたたかいミルクティーを飲んだあとのような幸せな読後感を味わえること間違いなし！定期的に読み返したくなる、ほっこりあたたかい気持ちをくれる一冊です。

＜あらすじ＞
年下の上司・高瀬と飲みに行ったゲイの飯塚。二人の距離が縮まる中 飯塚は高瀬に好意を抱き始めていたけれど、飲みに行った晩の記憶がないと伝えた途端、距離を置かれてしまう。何をしたのか思い悩んでいたが、高瀬に突然キスをされ...！？
※こちらは、紹介作品のあらすじではなく、同時収録の表題作のものとなります

疲弊し冷めきった心を温めてくれる春の日差し、冬の焚き火、そんな温度をくれる一冊。「綺麗なお姉さん」に間違われやすいジェンダーレス男子・椿太郎を中心にストーリーは進みます。椿は大きな子どものようなピュアさをもつモノづくり系男子。ある日公園で出会った子どもにマフラーをプレゼントしますが、その子は元同級生・平岩の子で......。"複雑な世界観や設定"、"鬼気迫る展開"、"ドロドロな人間関係"という要素はありませんが「スリリングな展開が好き！」という方にもぜひオススメしたい！その理由は、ズバリ物語の余白の存在。基本的にストーリーの説明やキャラたちの心情描写は多くなく、その分想像する余白ができます。つまり、本作は腐女子のお仕事"妄想"がたっぷりできるのです......！親にポンポン寝かしつけられるようなリズム感で、読者を夢の中へいざなうスローライフBL。ぜひ手にとって、可愛いキャラたちを一緒に見守りませんか？

＜あらすじ＞
都会に住むおひとりさま男子・椿太郎と同級生だったバツイチ（娘つき）男・平岩との偶然の再会から、日常にささやかな変化が訪れる...。人と人とのあたたかな交流と、優しい日常を細やかに描いたハートフルストーリー。

読み進めると、とにかく顔がニヤニヤしちゃって危険！甘酸っぱい男やもめラブストーリーならこちら！
登場人物は、人生に疲れたオヤジ・植松。暗くふさぎこんだ彼の世界を広げてくれた相手は、毎日通う牛丼屋で働く大学生・旭川でした。旭川が「朝採れイチゴ」だとすると、植松は「コトコト煮込んだイチゴジャム」くらい異なるふたり。しかしどんどんお互いにハマっていき、距離が近づくたびに、フレッシュな旭川の反応と肝の据わった植松の反応のギャップの対比が......！初恋！？初恋なの！？初々しい表情や行動の描写にニヤニヤしてしまうので、人前で読むのは控えることをオススメします(笑)キャラクターの年齢が高めなBLは、可愛かったり綺麗だったりと現実とかけ離れたファンタジー要素が強く出ますが、本作はリアルさや説得力があるので現実味を重視したい読者も満足するはず。「最近新しいことしてないな〜」そんなBLファンを応援してくれる、ピュアピュアな作品です！

＜あらすじ＞
四十路になり、離婚。仕事は忙しく、部下は使えない。最近いいことがなく下を向いて生活していた植松が出会ったのは牛丼屋でバイトしてる大学生・旭川。親しくなったある日、突然旭川からデートのお誘いをされて...！！

BL界のシンデレラといえばエリート×平凡カップルの受けでしょうか。格差BLは時が経っても変わらない人気を誇る超王道。ここでは皆大好きシンデレラおじさん受けをご紹介！！
男やもめのアラフォーリーマン・矢木綿は、冴えないからという理由で若手エリート社員(ゲイ)の接待係に任命されます。「恋愛体質のエリート社員でもおじさんなら相手にしないはず」という上層部の目論見ゆえの配役でしたが......そう、シンデレラおじさんは見初められてしまったのです！！「いけませんよ 無防備に私に触れては」歯の浮くセリフも様になってしまうのが凄みのある美形攻の良ポイント♡年下上司の敬語責めにタジタジなおじさんが初心なのにあざとえろい！
やることやってる(！)のにお互いに電話番号を聞くのを忘れていて「次会ったら絶対聞こう...！」と思いあっている姿は若者同士のように微笑ましいです。恋に真剣なふたりをぜひ一緒に応援しましょう♪

＜あらすじ＞
39歳バツイチサラリーマンでド平凡なおじさんの矢木綿が出会ったのはド超級のイケメン青年西嶋だった。出会ったその日にいきなりのプロポーズ！同棲を迫られ、さらに「少し試してみましょう、性的なコト。」ってちょっと待ってください！！

読んでいて心が温かくなること間違いなしのほっこり家族BL！
小学校の先生をしている日辻。ある日、教え子である日向の父として現れたのは教師を目指すきっかけとなった初恋の人・鳩山で......！？家庭訪問に運動会とシングルファーザーが乗り越えなければならない壁がたくさん！家事が苦手で子育てに苦戦する鳩山を見かねた日辻は手助けをすることになり......。
何でもないような日常に幸せがたくさん詰まっており、それがゲイであることに負い目を感じて恋をすることに臆病になっていた日辻の心を解かしていきます。元ヤン(元ホスト)で見た目はチャラいけれど根は真面目で良いパパになろうとする鳩山の頑張る姿をついつい応援したくなります！10年間の時を経て再び動き出した鳩山と日辻の関係はもちろん、長い間離れて暮らしていた鳩山と日向が本当の親子になるまでの過程が丁寧に描かれています。陽だまりのような家族に癒されてください♪

＜あらすじ＞
初恋のヤンキーは、一児のお父さんになっていた...！？ヤンキーパパ×小学校教師の子育てBL！

ネタバレ厳禁！最後まで読まなければ伝わらない物語の真相に、あなたもきっと涙する......！
大好きだった相手を事故で亡くし、今もなおその人のことが忘れられない義昭。毎日欠かさず線香をあげる義昭の哀愁漂う背中から、その人への想いがじわじわと伝わってきます。そんな義昭のもとに通う高校生の祐司。明るく素直な祐司と一途で優しい義昭の会話を微笑ましく思いながらも、どこか刹那的で儚い雰囲気に胸が締め付けられる......！キーポイントとなる”朝顔”の会話から過去の記憶が鮮明に蘇り、想いがあふれだしてしまう義昭。その涙に、何度読んでも涙腺ダムが決壊するスタッ腐......。そしてそれに対する祐司の精一杯の笑顔にまたもや涙腺が......！極めつけは義昭の過去と、その後を描いた描き下ろし。最後まで読んだ時にはもう、一生分の涙が放出されていることでしょう......。
短編ストーリーですがまるで朝顔の花言葉のような、切ない中にも優しさを感じられる本作。ぜひお手に取ってみてください！

＜あらすじ＞
高校生の祐司は、ある目的のため花屋で働く芦川義昭の元に通っている。義昭には昔、事故で亡くした恋人がおり、月日が経った今でも、線香をあげ続けている。祐司は新しい恋をしろと言うが、義昭は今もその恋人を想い続けていて――

本作は、まっすぐ素直な年下くんと子育てに悩むリーマンのホームドラマ。疲れた時に読むにはもってこいの癒し系BLです。
主人公の千尋は、「一犬落着」がキメ台詞のヒーロー(中の人)。ある日千尋は楽屋に迷い込んだ少年を保護するのですが、その少年・光はいつも父子でヒーローショーを見に来てくれる常連さんだったのです！光がキューピッドとなって千尋はたびたび麦田家を訪問するようになります。が！麦田父が何だかとっても可愛く見える罠！！ちょっと無防備だったり、普段は見せない弱音をポロッと吐いてしまったり。そんな麦田に真剣に好意と「支えたい、何でもしてあげたい」という想いを伝える千尋......。「もらってばかりで何も返せていない」「お礼ばっかりで聞き飽きるよね」と不安になる麦田に対して「ありがとうは何回聞いても嬉しい」と返せる包容力！！いや本当にイイ男です。
「何だかいい雰囲気♡」になったところでお邪魔虫が入るのも子持ちBLならでは。ヤンチャな光の可愛さもお見逃しなく～！

＜あらすじ＞
ヒーローショーのアルバイトをしている千尋は、いつも親子で見に来てくれる麦田と光に元気をもらっていた。仲良くなってからは家に遊びに行くまでの関係になっているが...無防備すぎる麦田に、果たしてヒーローの理性は耐え切れるのか！？

ノンケとゲイ、加えて子持ちという難度の高い恋愛をじっくり楽しめる作品がこちら。
気楽な恋愛を楽しんできたゲイの樹と、親バカシングルファーザーの田澤。犬猿の仲だったふたりの関係は、田澤が息子同伴で出勤してきたことで変化します。実は子ども好きな一面のある樹は、田澤が息子を愛する姿を見ているうちに「今まで以上の幸せ＝田澤」を求めるようになりました。自分の幸せを追求したい、でも相手に迷惑をかけてはいけない。欲望と理性の狭間で葛藤する樹がそれはもういじらしくて......！そんな樹に田澤も絆されつつ、「子どものためには......」と思い留まる様子がこの恋の難しさを物語っています。近付いたと思ったら離れてしまうもどかしさがイイんです！！
本作を読んだ方はスピンオフ『ハートの温度』もチェックしてみてください。高校生になった田澤の息子・虎太郎が主人公なのですが、幼少期と変わらず本当にいい子！田澤×樹カップルとのやりとりもたっぷり描かれており、「同性愛カップルの親を持つ子ども」という観点からも非常に興味深い作品です。

＜あらすじ＞
結婚も子供も諦めて独り身を楽しむゲイの樹と一人息子を溺愛するバツイチ親バカの田澤。犬猿の仲な二人が田澤の子供・虎太郎をきっかけに近付き、惹かれあってゆく。一人の男として、子を持つ親としての葛藤を乗り越えて、三人での幸せを築く事はできるのだろうか―？